いつもご指導ありがとうございます。
再度になりますが、シギアブ科Rhagio属について質問させていただきます。 7720、7727でうかがったRhagio属の個体と6月13日に静岡県裾野市で採集した個体の翅脈を比較してみたところ、少しずつ違いが見られました。(たとえば○印をつけた部分)このような違いは個体変異ととらえるべきでしょうか。それとも種の違いの可能性を示唆するものでしょうか。初歩的な質問で恐縮ですが、ご教示願えましたら幸いです。よろしくお願いいたします。 1.6月3日採集 2.6月7日採集 3.6月13日採集 FS
双翅目の翅脈の相対長,曲がり具合,他脈となす角度,翅縁での位置,翅脈相互の間隔などは概してかなり安定した重要な分類形質です.しかし,それでもある程度の個体変異はあります.その幅が近似種における変異幅とどのような関係にあるかは,実のところ個々のケースで異なっています.
それぞれの分類群で多くの種について個体変異を研究することによって,はじめてその関係がわかってくるものと思います.シギアブ科の翅脈相を詳細に調べた経験がないのではっきりしたことは言えませんが,かつてBolbomyiaの翅脈相を多数の個体についてかなり調べたことがあります.その経験では今回の程度の変異は個体変異の範囲にふくまれるかな,という印象を持っています. 多くの個体で調査して変異の状況をつかむとともに,ほかの形質を調査して,研究した個体群が同一種に入るかどうかを検討し,その上で問題の変異について判断を下すことが大事ではないでしょうか.
アノニモミイア様
詳しくご教示いただき心より感謝申し上げます。 何を念頭において調査を進めるべきなのかが、よくわかりました。できるだけ多くの個体を採集して比較を試みたいと思います。 今後ともご指導よろしくお願い申し上げます。 FS |
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