画像もう1枚です。
最後に翅です
バグリッチ様.
残念ながら,極東ロシア〜日本にかけてのMelangyna属は♀の同定は出来ません.検索表を精査してみればわかるように,♀が記載されていない種類が2種類あります.
本州の亜高山帯以下で春・秋の2回採集される種類は,松村が記載した日本固有種のようです.
色々と試行錯誤してみましたが,普通種以外の個体数が桁違いに少なく,安定した形質が見つかりません.
それと,日光から採集されたMelangyna ochreolinea (Hull, 1944)も♂が見つかっていません.
ある程度の検索表は出来ているのですが,ヨーロッパ産の比較標本を見ながらでないと検索できない代物なので,このままお蔵入りになりそうです(^_^;)
市毛様
やはりだめですか。
Melangyna sp.で、留めておきます。
ご検討いただき、ありがとうございました。
また、いろいろご教示お願いいたします。
バグリッチ様.
毎度ご迷惑をおかけしております.
Melangyna属は,松村松年が新種として9種類記載しているのですが,タイプ標本が1頭しか残っていない種類が殆どで,同定標本もほぼ皆無です.(松村コレクションに残されているMelangyna属の標本は,タイプ標本を含めて22頭!しかありません)
タイプ標本と私や木野田氏から借用した標本をNorwayのDr.Nielsenに送って検討してもらっていますが,比較するための日本産標本の絶対数が不足しており,作業が中断しています.本州-九州の最普通種であるM. similis(M.S.)以外の標本を集めてほしいと言われていますが,最普通種以外は北海道や本州の亜高山帯に分布しているので殆ど集まりません.
こちらとしては,日本産のMelangyna属の見直しを行うというローカルな感覚で始めたのですが,草稿のタイトルが"Melangyna species (Diptera, Syrphidae) in Japan and a key to the Palaearctic species"と旧北全体の見直しになってしまうので,あまり中途半端な内容では書けなくなっています.
市毛様
いえいえ、いつもお世話になりっぱなしで、頭が上がりません。
Melangynaは苦戦ですね。
しかし、すごい論文の準備が進んでいるようですので、でき上がるのを楽しみにしています。
その暁には、メスの同定を!
ハナアブがどんどん解明されていくのは うれしいです。