5月中旬、ベッコウバチ(クモバチ)科のヒメベッコウ(Auplopus carbonarius)が作ったと思われる泥巣を発掘しました。
(里山の参道に立つお地蔵さんの背中@山形県飯豊町) 育房から採集した6個の繭を個別に飼育してみたところ、寄生されていたようで6月下旬になってツリアブが2匹羽化して着ました。 この組写真は繭#1から羽化した個体です。 羽化直後(左)は翅の黒色が薄いようです。 数日間容器内で飼育して成熟を待ってみたら翅が擦り切れてしまいました。
どなたか、ツリアブにお詳しい方のレスが期待されますが、一見したところ翅斑はコウヤツリアブに類似してはいないでしょうか。未熟個体のために翅の基部の暗色部の黒化がすすにでいないためか、その部分に基本的には生じる斑紋がより淡色のバックに浮き出して、結果的にホシツリアブのような斑紋にも見えますが。
アノニモミイアさん、どうもありがとうございます。
ツリアブもparasitoidですよね。 寄主の蜂に繭を作らせてから殺す(捕食する)ところが策士です。 うーむ、コウヤツリアブなのかな? 擦り切れた状態でお恥ずかしいのですが、個体#1の成熟した翅の写真も一応載せておきます。
しぐま様
コウヤツリアブとホシツリアブについては、「はなあぶ」誌上にツリアブ屋のKさんが書いているように、非常に難しい問題が含まれており、簡単ではありません。もしかしたら写真では同定が困難なのかもしれませんが、Kさんに連絡しておきますので、もしかしたら、書き込んでもらえるかも知れません。 ケンセイ
ケンセイさんよりご指名いただきましたので出て参りました。ツリアブ屋のK@前橋市です。
写真の個体はいずれもホシツリアブだと思います。 参考になる論文に次のものがあります。 Liu, Nagatomi & Evenhuis 1995 Genitalia of the Japanese Species of Anthrax and Brachyanax (Diptera, Bombyliidae) Zoological Science 12(5):633-647. この論文はネット上にPDF等が公開されていますので、ごらんになってみて下さい。 http://www.bioone.org/doi/abs/10.2108/zsj.12.633
ツリアブ屋のK様
連休前の貴重なお時間を割いて回答頂きましてありがとうございます。 やはりホシツリアブでしたか。 論文PDFが無料で入手できるのも助かります。 虫の解剖用語が(英語だろうと日本語だろうと)私にはちんぷんかんぷんなので、図や写真を眺めただけですけど。今後の資料として保存しておきました。 ケンセイ様もこの度はお世話になりました。 普通種のFAQでおそらくやっかいな質問だったと思いますが、皆様に大層親切に対応してもらって感謝致します。 |
- Joyful Note -
- Antispam Version -