確定的なことはこの状態の写真では言えませんが、現在はしばしばキアブ科Xylophagidaeに分類されるクサアブ科Coenomyiidaeのクサアブ属Coenomyiaの幼虫でしょう。根拠は側面写真にある頭部がキアブ属Xylophagusよりはるかに短く太いこと、腹部後端背面の骨化部が円形、その突起の先端がとがっていること、その部分の後気門の形と相互に接近している状態、46mmという著しく大型であること、などです。
最終的な同定には標本の検鏡が必要でしょう。
追伸:
この標本の採集場所と採集年月日、採集された状態(朽木の中とか)をお知らせください。
この掲示板で同定などを依頼される場合には、上記、とくに採集場所と年月日は、同定を行う参考上から必須となっていると思います。
三枝豊平様、さっそくの御回答ありがとうございます。
>この標本の採集場所と採集年月日、採集された状態(朽木の中とか)をお知らせください。
この掲示板で同定などを依頼される場合には、上記、とくに採集場所と年月日は、同定を行う参考上から必須となっていると思います。
この掲示板に限らずこのような質問では当然のことで失礼しました。
採取日: 2010.5.15.
場所: 大阪府高槻市
状況: 混生林(杉が主)内の落葉が薄く積もった緩やかな傾斜地上。 寄主はほぼ垂直に立った状態で浅く地中に
埋もれていた。
尚、双翅目から発生する冬虫夏草菌でこのようなタンポ型のものは今の所知られていません。属までわかれば充分ですが、種までわかれば言うことはありません。必要があれば標本を送る用意はありますが、菌に侵されているため痛んでいることは御承知ください。また、必要な部分を教えていただければこちらで拡大撮影をすることも可能です。