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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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ミッジの霞 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/11/10(Tue) 00:13:48 No.5995  引用 
「一寸のハエ・・・」の復活おめでとうございます。ハエ男さんほんとうにご苦労様でした。

さて,北米の双翅学者のニュースレターでFly Timesというのがあります。年2回,3月と10月にweb上に出ます。
最近出た本年10月号にハネカ科Nymphoyiidaeの群飛などのニュースを私と中村剛之,佐藤成史両氏の共著で出しています。ご覧ください。URLは  http://www.nadsdiptera.org/News/FlyTimes/Flyhome.htm
です。

Re: ミッジの霞 投稿者:ハエ男 投稿日:2009/11/10(Tue) 07:28:18 No.5996  引用 
無事にアクセスできるようになってホッとしました。

またその他の方でアクセスできない&書き込みできない方がいらした場合は設定してあるIPアドレスの拒否データに閲覧者のIPアドレスが載ってしまっている可能性がありますので、下記サイト等
http://www.ugtop.com/spill.shtml
でIPアドレスを調べて古田までお知らせください。
拒否データよりそのアドレスを削除いたします。

これはご家庭等での利用の固定されたPCには有効です。(ネット喫茶ではうまくいかないかも・・・)

よろしくお願いいたします。

Re: ミッジの霞 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/11/10(Tue) 08:43:04 No.5997  引用 
ハネカ科は世界に既知種が7種(北米2,東シベリア+沿海州2,日本1,香港1,シッキム1)です。日本からはすでに3種の未記載種が発見されています。まだまだ未発見の種があると思います。春と晩秋にも成虫が発生するようです。

Fly Timesに載せた写真のような霞のごとく現れることもあるし,小さい群飛の場合もあります。ユスリカのようによくまとまった群飛の中で特定の飛翔様式をするのではなくて,どちらかと言えばアブラムシの有翅虫が空中を漂うような感じです。

それと,ネットにいれてもほとんど動き回らず,そのうちに腹部を胸の下まで丸くまげて弾力をつけた後に空中に飛び上がります。ネットの中では一見イネ科植物の微細で細い葯が付着しているような印象です。体調は2mm弱で微小ですが,やや褐色です。翅は胸の上に常に立てていますが,肉眼ではあまりよく見えません。この点もユスリカとは全く異なります。

皆さんの場所で是非探してみてください。四国,九州,東北等は本科が未発見です。

幼虫もベントスの材料の中で見つかります。体長2mm弱の細長い幼虫でして,胴はユスリカなどに似てほとんど無色ないし淡い白色,腹部に8対の長い腹脚を持っていますので,あらゆる水生昆虫から確実に区別できます。腹脚の長さは体の厚さにほぼ匹敵しますので,ずいぶん長い脚を持っていると言う印象を受けます。

Re: ミッジの霞 投稿者:てる 投稿日:2009/11/14(Sat) 13:36:38 No.5998  引用 
『ハネカ科は世界に既知種が7種(北米2,東シベリア+沿海州2,日本1,香港1,シッキム1)です。』...なんて堂々と書かれましたね、ね。バルト琥珀(inc. Bitterfeld)からも、2種記載されていたと記憶しています。双翅目の内包物をランダムに4000個集めて、1つ見つかる頻度のようです。つまり個人コレクターには入手は不可能に近いです。

で、揚げ足をとるのが目的ではなくて、次のような書籍が数日前に出版されました。まだ手許に届いていませんが、ハエ屋にとっても、とっても興味深いと考えます。

http://www.verlagkessel.de/Wichard_Bernstein.html

Re: ミッジの霞 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/11/14(Sat) 17:01:20 No.5999  引用 
てるさん。ご指摘有難うございました。このBBSはハエ好きの仲間の普段着の情報交換の場と考えていたものですから,別に「堂々と書く」ような場所とは思ってもみませんでしたし,堂々と書いたつもりもありません。単に通常のお話としては現生種とその分布を示すくらいでよかろうと思って「世界に既知種が7種」と書いた次第です。化石種についても言及したほうがよかったですね。あるいは「現生種が7種」と書けば,ご批判いただかなかったかもしれません。

てるさんは,どうやらFly Timesの私どものニュースをご覧になっていないためでしょう。この中ではコハクから発見された化石種が1種(N. succina)あることを示してあります。しかしてるさんによると化石種が2種あるそうですから,是非もう1種の情報をこの場でお示しいただければ有難いです。

また,「堂々と」「書かれましたね,ね。」などと念を押されて,ご批判を含むようにもとれるご指摘ですので,私も本名で書いていますから,てるさんも都合が悪くなければ本名でお願いできれば,意見交換も爽やかになるというものでしょう。

なお,コハクの水生昆虫の出版の情報有難うございました。是非読んでみたいですね。

Re: ミッジの霞 投稿者:ハエ男 投稿日:2009/11/14(Sat) 18:17:55 No.6000  引用 
てるさん

双翅目(ハエ目)は現在までに日本でも120以上の科が記録されています。それらは研究がある程度すすんでいる分類群もあればほとんど研究がされていない分類群もあります。
ハネカについてはほとんど情報や記録が出てこなかった分類群であり、今回の三枝さんの書き込みは大変貴重な情報であったと思います。

てるさん書き込みは少し相手の方への配慮が欠けているように私も思います。

今回の三枝さんのNo5997の書き込みの様式は研究をしている側の人間としては極めて自然で良心的な書き方だと思います。(昆虫関連の論文などもこういう形式で始まることが多いですし・・)

きちんと調べての書き込みは堂々と書き込んでいただいてかまわないものですし、またここでは時にはその調べた情報源についても参考文献として改めて上げてもらうこともままあります。

私どもが回答する際にも参考文献や資料をたずねられれば基本的にそれも答えられるような配慮をして責任感を持って情報発信をしていますので、逆に言えば堂々と発言できないようなことはここではしないというのが等掲示板の暗黙のルールとなっています。

活発な意見や情報の交換は等掲示板の望むところではありますが、ケンカを誘発してしまうような、内容は避けていただけるとありがたいです。

よろしくお願いいたします。 管理人=ハエ男=古田治

Re: ミッジの霞 投稿者:てる 投稿日:2009/11/15(Sun) 11:33:58 No.6001  引用 
Syst.Ent.のNymphomyiidaeの論文は久しぶりに閲覧してみて(Nymphomyiidae, amberでオンライ上でPDF閲覧可です)
、バルト琥珀とBitterfeld琥珀産は同一種として記載されていることを確認しました。以前はこれらの琥珀は起源の異なるものと考えられていたこともあるので、しばしば近似の別種として記載されている分類群もあり、これもそうだっただろうと記憶していたようです。

さて、琥珀バエに関心をもたれた方もあるようなので、最新のHoffeinsらのAcalyptrata論文を紹介しておきます(PDF添付しようとしましたが、データが大きくてrejectされました)。

Tschirnhaus M., von and Hoffeins Ch. 2009. Fossil flies in Baltic amber – insights in the diversity of Tertiary Acalyptratae (Diptera, Schizophora), with new morphological characters and a key based on 1,000 collected inclusions. Denisia 26: 171-212.

Acalyptrataがバルト琥珀ではいかに稀なハエの内包物であるかは、次の論文のtable.4でしみじみ判ります:

http://fossilinsects.net/pdfs/Sperkovskycol.pdf

ハエ夫さん、ご心労が多いですね。以前、一度投稿しようとしたことがあるのですが、「迷惑メールとして『正常に』処理されました」などと、機械ごときに断定された時には、体中がワナワナと震えましたよ。同じような経験をした人も多いのでは...?

とりあえず、わたしの目的は先の書籍の告知にありましたので、またハエ用があるときに利用させてください。

Re: ミッジの霞 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/11/15(Sun) 16:20:20 No.6002  引用 
近年台湾からもNymphomyiaが発見されていることに気づきました。

Sen-Her Shieh, et al.,2007. Leaf breakdown in a subtropical stream riffle and its association with macroinvertebrates. Zoological Studies 46(5): 609-621.

台湾北部で渓流性の大型無脊椎動物(主に昆虫)の水中の落ち葉への依存をしらべた研究の過程で,Nymphomyia sp.が記録されています(発育ステイジは不明)。香港(大陸側)と沖縄本島で本属が採集されているので,台湾に分布することは十分に推定されたのですが,すでに記録がありました。どのような種であるか,大変興味があるところでして,今後八重山諸島などで発見される可能性が高いと思います。

また,札幌市博物館活動センター発行の豊平川水系水生生物調査報告書(2008)によりますと,同水系でNymphomyiaの幼虫が1頭採集されていて,これについて斉藤和範氏の短報で,刺毛の状態などから「これまで日本から記録された種とは異なり日本初記録となる」と記述されています。写真から判断すると,カスミハネカに頭部の斑紋が類似していますが,斉藤氏は刺毛の状態からカスミハネカとは別種であるとしています。

なお,てるさんの2度目の投稿によると,最初の投稿で化石種が2種あると記憶されていたようですが,2度目の投稿から判断すると,結局N. succata1種だけということでしょう。この1種についてはすでにFly Timesの日本のハネカの群飛についてのニュースで私たちが挙げてあります。このニュースは投稿する前に,原稿をカナダのSinclairやアメリカのGaimariらがみていたのですから,化石種が2種あるのなら,彼らがその点を指摘したはずですが,やはり1種だけだったようですね。投稿の不備を指摘されたと思いましたが,安心しました。N. succinaの原記載は以下の通りです。
Wagner, R., Hoffeins, C. & Hoffeins, H. W., 2000. A fossil nymphomyiid (Diptera) from the Baltic and Bitterfeld amber. Systematic Entomology (2000) 25: 115-120.

なお,私もこのBBSに投稿する時に,つい雄交尾器の部分の名称を不用意に用いたりして迷惑メール扱いにされたことがあります(先ほどもうっかりその用語をいれて拒否されたばかりです)が,それはこちらの不手際のためで,改めてなぜ迷惑メールにされたか反省して,再投稿をしています。多分てるさんのように,投稿拒否の場面に会った人もあるかと思いますが,私のように72歳もの年寄りになりますと「体中がワナワナと震える」ほどの感受性が失われていて淡々としています。「少年老いやすく・・・」です。

Re: ミッジの霞 投稿者:てる 投稿日:2009/11/15(Sun) 17:30:32 No.6003  引用 
ハネカとは関係ありません。

ハエ屋にはもしかするとよく知られているかもわかりませんが、次のような興味深い論文があります。これの続報、もしくは部分的に分類学的に解決されたものが公表されているのでしたら、コメントをお寄せください。

三枝豊平 1974. XX-10.瑞浪産コハクの化石双翅類に関する研究(予報).瑞浪市化石博物館報告1:421-439.

Re: ミッジの霞 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/11/15(Sun) 18:17:19 No.6004  引用 
てるさんはコハクの昆虫に興味があるようですね。

瑞浪の標本はその後瑞浪市化石博物館へ返還してあります。標本の状態は必ずしも良好ではなく,しかも多数の双翅目の科にわたっていますので,詳細な分類学的研究を行なう余裕もなく,借用期間もありましたので,上述の通り瑞浪市化石博物館にお返ししてあります。恐らく,博物館の方に現在も保存されているはずですから,興味がおありでしたら,そちらに問い合わせたらいかがでしょうか。私自身は当面これらを研究する予定はないので,ご希望の方はどなたでも随意に研究されたらいかがですか。

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