バグリッチさん、コンニチワ。
いつもお世話になります。
神戸でも、同種と思われるガガンボを毎年見かけます。
だいたい8月下旬から9月中旬頃に出現しているようです。
昨年採集した♂を貼っておきます。
便乗で申し訳ありませんがよろしくお願いします。
まず全形。
♂腹端部の拡大。
なんだか複雑なので、ヨクわからない写真ですが、
判るようでしたら、ご教授願います。
バグリッチ様、Acleris様:
今年の8月30日に庭でバラバラになった死骸を見付けたのですが、この辺り(東京都世田谷区西部)では見たことのない鮮やかな模様のガガンボなので、確保して置いたものです。翅の模様に関しては極めて類似しております。かなり酷く破損しておりますが、御参考まで。
昆虫ブログ「むし探検広場」で2008年9月26日に杉山はるかさんという方から,「色はハチのようで,形が蚊のようなトンボのような・・・」と言う投稿があり,これにDipterophilusのハンドルネームで私が答えてあるのを転記します。同掲示板でホリカワクシヒゲガガンボで検索すれば出てきます。
「このガガンボはベッコウガガンボに近縁のホリカワクシヒゲガガンボCtenophora (Pselliophora) bifascipennis (Brunetti, 1911)です.
幼虫は腐葉土中などに生息しており,暖地に多い種で,市街地などにも時々現われます.この仲間はみな櫛歯状の触角に特徴があります(ついでですが,本サイトではしばしば触角antennaが触覚tactile senseと誤入力されていることが多いようです.要注意です).写真は雄で,雌では腹の先が細く尖った産卵器に変化していて,これを使って腐葉土中に産卵します.幼虫は腐葉土を食べて生長します.クシヒゲガガンボ類の多くは朽木に穿孔して,これを食べます.」
ということでして,今回の写真のガガンボも本種です。メスを採集すれば飼育は簡単で,腐葉土を十分に湿らせたのを厚くいれた容器にメスを放せば盛んに産卵し,幼虫は腐葉土を摂食して成長します。幼虫はかなり大型なので,多数を飼育する場合は頻繁に腐葉土を入れてやる必要があります。桜などの葉を乾燥させたものを細かく砕いて腐葉土にまぶしてもいいでしょう。羽化は蛹が地上に上半身を出して脱皮します。
なかなか美しいガガンボですので,メスを採集したら飼育を試みられたらと思います。
本種の飼育記録は,
川瀬勝枝・三枝豊平,1984.ホリカワクシヒゲガガンボの飼育記録。まくなぎ,(12):31-34.
にあります。
三枝先生、お答えありがとうございます。
みんなで作る双翅目図鑑のリストを見ると、
クシヒゲガガンボ属Ctenophoraは、和名未定種含めて27種もあったので、素人同定はあきらめておりました。
本種は腐葉土で生育するんですね。
近縁のベッコウガガンボは、コナラの立ち枯れ木から得た成熟幼虫から羽化したのを見たことがあります。
また何かありましたら、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
三枝先生、バグリッチ様、Acleris様.
バグリッチ、Acleris両氏が御存知ないとのことなので珍しい種類かと思いましたが、検索してみるとかなり出て来るのでそうでも無い様です。一度、チャンと生きている個体を見てみたいものです。
三枝豊平先生、ご教示ありがとうございます。
ホリカワクシヒゲと確認できてありがたく存じます。
クシヒゲガガンボ類の全体を網羅した文献を持っていないので。当たっているか否か 心配でした。
引き続きよろしくお願い申し上げます。