お父さんとドライブするなんて,素敵なご家族ですね.
さて,写真は双翅目(ハエ目)キノコバエ科(Mycetophilidae)のトンボキノコバエ族(Exechiini)の1種です.この仲間は日本に100種以上も生息していて,ほとんど研究されていない上に,翅の脈,胸部の毛の生え方,雄の外部生殖器などを詳しく調べないと種類はわかりません.ですから写真でわかるのは,前記したようにトンボキノコバエの1種というところまでです.
キノコバエ科の多くは幼虫が茸や菌類を食べて生長します.オーストラリアなどでは洞窟の壁に住んでいて,粘液の糸を下げ,幼虫がホタルのように発光して,これに集まったこむしが粘液の糸に掛かると,これを食べるという変わった性質を持つ幼虫もあります.
高校生とのこと.将来趣味としてでもいいですから,これを機会に,日本のキノコバエに興味をもって,いろいろと調べてみませんか.あなたが,このキノコバエを綺麗だと思って写真を撮り,さらに名前を知ろうとされたように,この世界は未知の事柄にあふれていますよ.
アノニモミイアさん
早速のご回答感謝いたします!どうもありがとうございました!
やはり双翅目というグループは未知な部分が多いようですね。
ただ今回逆にいえば多くの発見があるということを教わりました。
実は私、以前から水棲昆虫が好きで、色々と採集する事を趣味としています。完全な趣味なのですが、現在は県内のトビケラを個人的に採集調査しているところです。もっとも、今は冬なので採集はできませんが(苦笑)
水生昆虫を採集していると、ガガンボをはじめ多くの双翅目を目にすることがありますが、双翅目は少し難解すぎると思い今までは意図的に避けていました。
今後はそちらにも目を向けて行こうかな、と思っています。
ご教授ありがとうございました。
また何か分からない種類が捕れたら、質問に来るかも知れません。
水棲昆虫に興味があるとのこと.双翅目ではユスリカなどは最も種数の多い水棲昆虫ですが,他に大型のものではアミカ科があります.アミカ科の多くは成虫がユスリカより遥かに大形で,幼虫も採集しやすいし(これからが多くの種ではシーズン),成虫も渓流にかかる樹木の枝や,小滝脇の岩陰などに静止していて掬い網法(スイーピング法)で採集できます.幼虫も東海大学出版の日本産水生昆虫で検索できるし,成虫は北隆館が最近出版した新訂原色昆虫大図鑑第3巻に検索表もあります.あまり種数の多い科ではないので,水棲双翅目を調べるには手始めとして手ごろな科です.ご参考までに.