続いて、2種目です。
すいません、改訂版の図鑑では、Hilaraは コシアキ型だけでなく、他にもカッコイイ数種がでていました。
訂正します。
Hilaraはいかんせん写真と交尾器の略図だけではどうしようもありません.触角の形状,胸背の刺毛分布,前脚,とくに第1付小節の形状と刺毛,後腿節の刺毛,翅脈,特に中室の形状,R4,5の状態,雄交尾器のディテイルなどの形質を詳細に解析しないと同定できません.一先ず標本を送ってください.
いまのところ前者は恐らくpachyneura-acutifurca-argentata群に含まれる種であると思います.本群には上記のほかに数種未記載種があります.
Hilaraは,翅を切断してスライド標本(グリセリンマウントでも良い)とし,残りの体を体長や体色,胸部刺毛などを記載した後にKOH10%くらいの90−95度水溶液で10−15分処理して,触角第3節とstylusの形状,前脚第一付節(metatarsus)の形状と背面などに生じる刺毛の長さと数,後腿節前腹面などの刺毛,雄交尾器を分解して,下雄板先端がペニスシースのように前背方に延びている部分の背,側両面からの形状,上雄板の先端部の突起の形状,これらの板に生じる刺毛の状態を詳細に比較しないと正しい同定はできません.先ずは解剖してみてください.
添付の交尾器の図は,上雄板を収縮させる筋肉が収縮したために,上雄板が内側に湾曲して歪んでいます.慣れてくれば乾燥標本でも同定できるようになるのですが,この図のように歪んだ交尾器は評価が困難です.歪みの原因は殺し方にあります.私の経験では,クロロフォルム麻酔の時間を長くすると全身の筋肉の収縮硬直がおこります.軽い麻酔で青酸カリで殺すとこの硬直はほとんど起こりません.どのような薬品で殺しましたか?なお,このように硬直した状態で乾燥すると,KOH処理をしても,クチクラの歪みはあまり戻りません.
アノニモミイア様
いつもご教示ありがとうございます。
Hilaraは 細かい情報が無いと、とても種までたどり着けないことがわかりました。
まずは、自力で、解剖に挑戦してみます。
ポイントが捉えられるかどうか・・・とても自信がありませんが、半歩でも前に進めたいです。
一方で、近日中に、この春に採集した 数種のオドリバエを送らせていただきたく存じます。
何卒 宜しくお願い申し上げます。
解剖挑戦の結果につきましては、改めまして アップします。
アノニモミイア様
いつもお世話になります。
前のHilaraの種を描いて見ました。
簡易な図しか描いていないので、詳細図は大変難しいです。特に、小さいので、よく見えないです。
多少 進歩させたつもりですが、出来てみると あまり変わらないですね。
図の内、触角は第3節だけですが、根元が膨潤して 変形してしまいました。
また交尾器は、分解して観察するのかどうか よくわかりませんでしたが、内部構造を覗いて描いて見ました。
とにかく難しいので、何回もやって練習するしかないように思いました。
取り急ぎ、挑戦結果のご報告まで。