難問難問。
saltatorにしては触角が短いように思います。先で折れていたりします?完全な触角でこの長さで、町にいて、交尾器もそこそこにていて。。。となるとTrichocera japonicaの可能性が高いように思います。
T.saltatorは翅のSc上にほとんどsetaeを持たない(多くても20本以下、普通ほんの数本)という際立った特徴があります。確認してみてください。この特徴は徳永先生が日本のガガンボダマシを研究した後にヨーロッパの研究者が気づいたので(Laurence, 1957)、日本では紹介されていないのです。昨年ヨーロッパの真正T.saltatorをたくさん手に入れることができて日本のガガンボダマシと比較したのですが、「これが日本のsaltatorだ!」と確信を持って言える個体を見つけるに至っていません。案外日本にはいないのかも知れません。ガガンボダマシの権威のひとりJ. Stary博士もヨーロッパ以外のは本当にsaltatorか今一度チェックが必要だと言っています。同じ種が日本まで分布していても、翅の毛の状態はヨーロッパの個体群だけの特徴ということもかんがえられます。分類しやすい特徴に乏しい昆虫の分類というのはなんとも悩ましいものです。
達磨様
いつもご教示ありがとうございます。
触角の長さは、側面から撮った画像をアップします。
欠損していないように見えますが・・・なんとも・・・
Sc上のsetaeですが、左の翅のScがCに至る直前に1本あるだけで、あとは確認できませんでした。
なんとなく、その1本のそばに 付き後のようなものが有りますがsataeは見えませんでした。
右翅では、1本も確認できませんでした。
もしかしたら、1本も無いのはおかしいことで、全然違う種(検索が間違えていた)の可能性があるのかもしれない、と心配が大きくなってしまいました。