アングルを変えた画像です。
言い忘れましたが、体長は3mm程度です。
Odiniidaeトゲアシモグリバエ科のTraginops orientalis naganensis Kato, 1952です.Insecta Matsumurana, 18 (1-2):6で加藤先生が記載されたものです.本種はPeriscelididaeなどと同じように樹液生活者で,晩春から盛夏にかけてクヌギなどの樹液にショウジョウバエなどと共にたくさん集まっています.頭頂部が盛り上り,翅に霜降り模様があるところが特徴でしょう.この時期樹液を探せば平地から山地にかけてどこでも採集できるはずです.
アノニモミイア様、早速の回答ありがとうございます。
北驫ルの原色昆虫大図鑑IIIに掲載されている種なのですね。
ハエ屋としてはまだまだ修行が足りないことを再認識いたしました^^;;;
トゲアシモグリバエ科・・・・そんな科の存在を知らなかったです。
アノニモミイア様、ケンセイ様、こんちは。
トゲアシモグリバエ科は、採集した事がありません。
しかし、画像を見て『もしかしたら』と思ったことがあります。
添付の画像は、10年くらい前に樹液に来ていた種です。
採らなかったので正体は不明のままでしたが、シマバエ科だと思っていました。
翅の模様が似ているように感じたのと、『樹液生活者』という記述に反応しました。
翅が反射していて、よくわかりませんが、いかがでしょうか?
写真のハエはTraginops orientalis naganesisではなくて多分同じOdiniidaeに属するSchildomyia yushimai Kato,1952でしょう.この種はTraginopsと同じ論文で同じく長野県の材料で記載されたものです.Shildomyiaと推定した根拠は頭部の状態で,頭頂部の突出が写真では顕著にはみえず,この部分が全面的に黒色に見えるからです.Traginopsではorbital bristlesの内側に顕著な黒条が走っていて,これは単眼部の黒斑と後端を除いて分離しています.Shildomyiaは国内の標本は持ちませんが,韓国のを持っています.沿海州からも記録があります.
撮影場所がまだ残っていてクヌギなどの樹液が出ていれば,まだこの時期採集可能ではないでしょうか.標本があれば同定可能です.
アノニモミイア様
ご教示ありがとうございます。
Schildomyia yushimaiの可能性が強いのですね。
確かに、頭頂部の突出はないように見えます。
撮影場所は残っているのですが、ここ数年樹液が出ていないので、きついかもしれませんが、また 探しに行ってみます。
Insecta Matsumurana, 18 (1-2):6は、北大のHPで入手できました。いつも、貴重なご教示 ありがとうございます。