ウミユスリカ様 木材から酢酸が出る情報ありがとうございました.青酸カリ殺虫管の作製方法は私が出た研究室でずっと前から行ってきたものです.しかし,なぜ鋸屑をいれるのか,またそれでなぜ長期にわたってじわじわと青酸ガスが発生するのか,仕組みは知りませんでした.やはり想像したとおり酢酸など有機酸が生じるのですね.まさか木の棚から出る有機酸で貝の標本が傷むことは知りませんでした.昆虫の外骨格がキチン質で出来ているのは幸いだということですね.そうでなければ標本箱はすべて金属で作らなければ,標本が長持ちしませんから.
アノニモミイア様
ここ数年来、貝の標本は金属性キャビネットに入れるべきという指針がだいぶ定着してきたようです。また、かなり前から貝の標本箱として密閉性の高いプラスチックケースが普及しており、これに収納してからキャビネットに収納すれば、木製キャビネットでもかなり安全だと言われています。 それにしても、同じ現象が、かたや良好な昆虫標本作成に寄与し、かたや貝類標本を破壊してきたとは皮肉なものです。 ちなみに、私が「はなあぶ」に開始した連載にありますように、私はもっぱら亜硫酸ガス使用者です。ここ10年来、試薬を使った事件がいくつか起きたことから、薬局や試薬商が個人への試薬の販売に強力な自主規制をかけてしまっており、青酸カリの入手が困難になってきているからです。私が話をしたある試薬商は、たとえ塩化ナトリウムやブドウ糖であろうとも、個人への販売は自粛していると語っていました。今のところ所属が大学ということや、兄弟に医師がいることもあってそちらからのルートで試薬の入手も可能ですが、そういうルートが絶たれたときのために、もっと容易な入手ルートで得られる方法に熟達していたいという考えからです。亜硫酸なら、一般的なピロ亜硫酸ナトリウムを使う方法のほかに、観賞魚店で手に入るチオ硫酸ナトリウム(ハイポ)を使えますし、クエン酸なら食料品店でも入手が可能です。 |
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