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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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アノニモミイアさんの投稿復活 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/04/18(Wed) 12:40:57 No.3380  引用 
アノニモミイアさんの投稿が拒否されてしまったようなので、復活させます。

写真の種はEmpis (Polyblepharis) compsogyne Freyの雄です.三枝(平成7年)の検索表では6dで雄交尾器の尾角突起が背板葉を越えない点で6eに進み,6eでは体色が黄褐色,雄後脛節が単純,雄陰茎が強く湾曲する,でPolyblepharisに行きます.写真の個体のように筋肉を著しく収縮させる薬品(例えばクロロフォルム)で長時間殺虫処理をしますと,筋肉の硬直が死後も取れず,陰茎が強く押し出され,背板葉が内側に屈曲して,交尾体制をとります.その結果,背板葉が尾角突起より短く見えて,それが検索表の引き違いになったのではないでしょうか.下記の前の投稿の写真では正常(ほぼ同じ長さ程度ですが)です.青酸カリ殺虫では,前処理のクロロフォルム麻酔を長くやらない限り,このような収縮はおこりません.さらに注意すべきことは,このような収縮で骨化部が変形していますと,KOH処理を行っても正常の形に戻らないことがしばしばあります.

本亜属は日本列島に少なくとも6種分布しています.本種に極めて類似した別種(未記載種)が本州中部以南で同所・同時的に発生します.本種の雄は,後脚が付節を含めて黄褐色,前腿節の背面が暗色なので別種(後脚は少なくとも付節は暗色,前腿節はほぼ全面的に黄褐色)から区別できます.これら両種は本州中部以西ではしばしば同所・同時期に発生します.

個体数の多い種で,谷や沢筋の地上数mの木の枝の直下に大きな群飛群を造ります.あまりにも樹の枝直下のために,群飛に気付かない場合があります.Empisの配偶行動を観察するには最も適したものです.Nuptial giftも大きいし,pairはかなり低い位置に止まることがあり,雌がnuptial giftの昆虫を摂食する様子が観察できます.

なお,昨年7月31日の投稿番号2547も参照ください.

原因判明 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/04/18(Wed) 12:49:54 No.3381  引用 
アノニモミイアさんの投稿が拒否されてしまった原因は♂交尾器「陰茎」を意味する「pe-ni-s]が元から設定されていた拒否ワードに引っかかってしまったためと考えられます。(上記原稿はその部分を「陰茎」に修正しました)

出きるだけ拒否ワードデータの方を削除する形にしたいと思いますが、拒否ワード+拒否URLデータが膨大なので、その中の全てをチェックするのは少し時間がかかりそうです。

投稿拒否される場合は、原稿をチェックされ生殖器関連の用語を他の言い方が無いか考えてみるとよいかもしれません。

Re: アノニモミイアさんの投稿復... 投稿者:Arge 投稿日:2007/04/19(Thu) 23:16:26 No.3392  引用 
ハエ男様
お世話になっております。

アノニモミイア様
詳細な解説ありがとうございました。
クロロホルムや青酸カリは危険なので通常酢酸エチルを使っています。油断するとすぐ固くなるので、できるだけ早く取り出すようにしてはいますが。

Re: アノニモミイアさんの投稿復... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/04/20(Fri) 00:59:23 No.3393  引用 
青酸カリ殺虫管は一旦作製すれば,殺虫管の薬品部を破損しない限り絶対安全です.造り方は多分ご存知だと思いますが,私の場合を参考に書いておきます.

志賀昆虫普及社製の殺虫管を使います.まず殺虫管をよく洗剤を使って水洗いしておきます.台の上に紙を敷きます.乾かしたあと殺虫管の底のくびれより下の薬品部に約1/2青酸カリを入れます.青酸カリの薬品瓶の栓をとるときはペーパータオルなどをかぶせて栓を取り,この紙も処分します.瓶を傾けて薬品匙で慎重に青酸カリを取り出します(一度に多くとろうとするとこぼれて危ない).殺虫管に入れるときも,瓶壁に青酸カリの微粒子がつかないように注意します.底に青酸カリを入れたら,粒子が大きい場合はとくに割り箸の頭で上からゆっくりと,しかし力をいれてつぶしていきます.この際手荒にやるとこわれた小粒子が垂直に飛散して瓶外に出る危険性があるのでかなり慎重にやります.この割り箸も危険ですから安全な処理(例えば屋外で強酸の入ったビーカーなどに箸のカリが着いた部分をいれて分解させるとか;十分に密封してごみ収集日にだすとか)をしておきます.薬品を入れたら,青酸カリの瓶の栓を,やはりペーパータオルでつまんで,しっかり栓をします.次になるべく細かい鋸屑をくびれのところまで入れます.そして,別の割り箸の頭でそっと押し付けます.あまり無理に押すと鋸屑と青酸カリが混ざって,カリが上の方にくるので慎重に.それから焼石膏(工作用のはあまりよくないので,薬品店から焼石膏と注文して購入する)をビーカーのような物にいれて,水を注いで溶かします.水の量は微妙で,ビーカーを傾ければゆっくりどろどろとこぼれてくる,という程度です.傾けても落ちてこないのは水が足らないし,さっとながれてくるのは水が多すぎます.事前にためしてみたらいいでしょう.石膏を水でといたら,直ちに殺虫管の中に流し込みます.というより,ボテッボテッと2-3個どろっとした塊が落ちるという感じです.底に着いたら軽く瓶の底をとんとんと台に叩くと,石膏は鋸屑の上に広がります.この石膏の厚さは約1.5-2cmくらいが適当です.あまり深いと虫を入れるスペースが狭くなります.

このようにして作った殺虫管は口をあけたまま,安全な場所に半日くらい置いて,石膏の水分がある程度乾くのを待ちます.その後,湿らせたチシューペーパーなどで内面を十分に拭いて,コルク栓をします.次に瓶を透明のビニールテープでぐるぐる巻きにします.特に薬品部は2重3重に巻いて,万一壊れても薬品が外に出ないようにします(底にも巻きます).薬品部より上は一重でいいですが,瓶口の部分は破損しやすいので布テープなどで3-4重に巻いておきます.コルク栓の上には,「劇毒物:どく きけん ふたをあけるな」と油性ペンで書きます.栓の横には「ふたをあけてはいけない」と書きます.

殺虫管を作るときに用いた割り箸は前記の通りしてから,紙などはそのままビニール袋などに密閉してゴミだしの日に燃えるゴミでだします.もちろん青酸カリの瓶は絶対安全な場所に施錠して保管します.

このようにして作った殺虫管は,青酸カリそのものは外部に絶対に漏れません.石膏の水分と鋸屑が反応して木酢のような物が出るのか,徐々にこれが青酸カリと反応して青酸ガスを生じ,これが石膏の多孔質の間を通って瓶内にでてきて,これで殺虫が出来ます.殺虫管の中には一重にしたペーパータオルの幅5-7mm,長さ15cmくらいのを4-5枚いれておくと,中に入れた虫が痛みません.

このような構造ですから,瓶をよほどひどく壊さない限り,内部の青酸カリそのものが外に出る危険性はほとんどありません.ただ,作製初期や長く使わなかった場合には最初栓をあけると青酸ガスが充満しているので,吸い込まないように注意すべきでしょう(いやなにおいがするのでわかります).瓶内が汚れたらぬれたチシューで拭います.

問題はこの殺虫管を落し物に絶対にしないことです.その可能性がある人は,瓶壁に「拾ったら警察に届けること,xx-xxxxに電話すること」と自分の電話番号をプリントした紙を貼って,その上を上部なセロテープでまいておくことです.

このような殺虫管は大体2年間は十分ききます.いよいよ聞かなくなったかどうかはアリなどを入れてみて効果をためし,長時間死なないようでしたら,壊れ物で処理できるでしょうし,再生するなら手間がかかりますが,石膏をドリルなどで壊せばまた使えます.

長くなったついでに,後のハエの処理も書いておきます.殺虫管の中に1/3くらいDiperaが溜まったら,志賀昆虫普及社製の#458プラスチック丸型(貝殻,鉱石用)9cmに移します.内径の幅で長さが径の2.2倍くらいのペーパータオルをきったものを底から片側の側面,そして上面に来るように折っていれます(横から見ればコの字型).その間に先ほどの殺虫管用のテープ状のペーパータオルを8枚くらいいれておきます.蓋をあけて,中のテープ4本を取り出します,そして殺虫管の中身を中のテープごと容器の中に空けます.そして幅広のペーパータオルで上を覆い,その上にコアカソとか,カエデの若葉とか水分の多い葉を1-2枚のせて蓋をします.取り出した4枚のテープは空の殺虫管にいれます.このようにしたものを,リュックの底の暑くならないところに収容しておけば,夕方帰るまで中身のハエは柔らかい状態を保ちます.その日に処理できない場合は冷蔵庫に,また数日以上処理できない場合はチャック付きポリ袋に湿ったチッシューと共に入れて冷凍します.

いずれにしても,殺虫管の中に入れるまでは青酸カリは極めて危険な薬品ですから,素手でつかむとか,こぼすとかは絶対にしてはだめです.この点と落し物にしない限り,青酸カリ殺虫管はdipteraには最適の殺虫管です.酢エチはどうしても湿り気で翅が傷むし,pollinosityがだめになることがしばしばあって,これに気を使うくらいなら青酸カリ殺虫管のほうがベターでしょう.ちなみに,青酸カリは印鑑をおせば化学薬品店から購入可能です(悪用禁止).

Re: アノニモミイアさんの投稿復... 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2007/04/22(Sun) 00:47:21 No.3398  引用 
アノニモミイア様

木材組織からは、酢酸などの有機酸を揮発することが知られております。たとえば、貝類標本を木製のキャビネットに収納して何十年も保管しておきますと、貝殻の炭酸カルシウムが酢酸カルシウムなどに変化し、この結晶が霜柱のように成長して標本をぼろぼろに侵食してしまいます。このことが昔は知られておらず、細菌や菌による腐食と誤認され、消毒措置が取られたりもしたのですが、まったく無効でした。このことが判明したのは、たかだか数年前です。このため、国立科学博物館の貝殻乾燥標本の古いものも、かなり被害にあっており、タイプ標本の損傷も馬鹿にならないと聞いております。この酸が青酸カリと反応するのではないでしょうか。

Re: アノニモミイアさんの投稿復... 投稿者:Arge 投稿日:2007/04/24(Tue) 17:05:05 No.3404  引用 
アノニモミイア様

詳細な解説、ありがとうございました。
ただ、やはり最近はアマチュアで青酸カリの入手は大変そうなので、亜硫酸ガス等の使用も検討してみます。

ありがとうございました。

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