Sundog様。
大原(1984)ベッコウハナアブ類の生活によると、春に蛹化すると書かれております。
双翅目談話会では、あまり幼虫を調べている人がいないので、興味深い発言です。
この他に、ヘボ(地蜂)騒動記という本に、ベッコウハナアブの幼虫がハチの幼虫の代わりに巣盤にもぐりこんで、ハチから餌を貰うということが書かれています。(P32-33)
このような状態を見たことがありますでしょうか?
ヘボの巣の中にモドキがちゃっかり入り込んでくるという話をハチ採りの元締め(蜂の巣の取り扱ってる八百屋の親父)から聞いたことがあります。
なんでも、ハチの幼虫みたいな振りをしてちゃっかり入ってるそうで、見れば色が違うのですぐわかるらしいのですが・・・
元締めはハエ屋でないので、モドキがなんなのかはわかってないようですが、ワシはハナアブだと確信してます。
あと、スズメバチの巣の下の土には怒珍のヒメイエバエ、ハチノスヒメイエバエがいる可能性があります(多分いまは幼虫かさなぎだと思う・・情報は皆無)。
ハチの巣も結構高いので、買うわけにも行かないしなあ・・(信州では今が旬)
茨城@市毛さま:
沢山の資料、ありがとうございます。 休日にじっくり読ませて頂きます。
今回採集した幼虫ですが、大原(1999)の写真と比べると、スズキベッコウの幼虫に似ています。
新潟で多くのオオスズメバチを駆除している友人の話では「茶色いベッコウハナアブをよく見る」という事なので、ニトベかスズキが出るかな?と、期待していました。
幼虫が巣板に潜り込んでいるところは、見た事ありませんが、回収した巣板を大型のケースに入れておくと、いつの間にかケース内を這っていることがあるので、巣の下だけでなく、巣板の間(や、育房の中)を歩き回っているようです。
「図説社会性カリバチの生態と進化」(松浦誠,1995)には、「営巣活動が衰え,働き蜂の個体数が減少すると,育房内の生きた幼虫や蛹も捕食する」とあります。
ハチは匂いで相手を認識するので、ワーカーから直接エサを貰う と言うのは、少し考えにくいと思います。
ベッコウハナアブの幼虫は、結構腐敗臭がしますし、スズメバチのワーカーは、育房内で死亡した幼虫を引っ張り出して捨てるので、見つかったらタダでは済まないように思うのですが...。
ハエ男さま:
オオスズメバチの巣下からは、ベッコウハナアブの幼虫ばかりが多数見つかりましたが、天井裏のチャイロスズメバチの巣下のゴミからは、ハエ幼虫(ウジ)が沢山見つかりました。これも回収しましたが、肉食の足の速いナニカの幼虫も多く入っており(背筋がゾワゾワするので分別していないので)、ハエが羽化するかどうかは微妙な状況です。
追.「日本の社会性ハチ」(高見澤今朝雄,2005)には、ウスリーマルハナバチの巣の「保温材の周囲で見つかった寄生昆虫ベッコウハナアブの幼虫」の写真が載っています。こちらは、シロスジベッコウのように見えます。
ベッコウハナアブは私の家(横浜南部)の近くの丘陵地帯でもたくさんいます。5月下旬頃にはヒメジョオンなどに来ている姿を良く見ますが他の季節には見ません。
シロスジベッコウハナアブは今年8月上旬八ヶ岳南麓の観音平というところでたくさん見ました。
ハチの巣に依存して幼虫が育つわけですから、ハチの巣が大きくなる晩秋にかけてさかんに幼虫が育つのでしょう。それから逆算するとスズメバチの巣が大きくなり始める夏に産卵し巣の成長とともに幼虫が育つというパターンと思われます。そうするとシロスジはともかくベッコウハナアブが初夏にしか見られないというのは何か変ですね。ベッコウハナアブ類は種によって事情が異なるかも知れませんね。
市毛さま:
追加の資料、ありがとうございました。
あまりにも、虫かごから脱出する幼虫が多かったので、湿度が高すぎると判断して、少し乾燥させるため、別のケースに細く裂いたティッシュを入れて、そこに投入しました。
最初は100頭ほどかな と思っていましたが、ケースの裏に2〜300頭隠れていました。
たったのスコップ1杯なのに、密度の高い所に当たってしまったようです。
8割はスズキ、残りはシロスジのようです(少し慣れてしまった自分が悲しい)。
パっと見ではヒメイエバエ類はいなさそうですね。
でも、そんなにいるもんなんですね・・・驚きです。
Sundog様。
想像はしていましたが、写真を見て・・・・・・・・
すごい高密度ですね。これが全部羽化したのを想像すると・・・・
オオスズメバチの巣が大きいことは知っていましたが、それにしてもすごい量です。
しかもスコップ1杯分しか採らなかったとのこと・・・・
言葉が出ません(^_^;