かねてからの懸案だった伊良湖岬に行ってきました。(ここは半島の西側の海岸に良い海浜植生があるのです。)
日本海側にいるというゴヘイニクバエですが、太平洋側の良好な海浜植生にいるのか・・・・・
とりあえず・・・・・いませんでした。
ハネボシスナニクバエ、ゼニゴギンガクニクバエなどが採れた点は鳥取砂丘とかわらないのですが、ゴヘイ君はさすがにいませんでしたね。他のニクバエは・・・これからゲニ見て同定します。あとはハネネフリバエ科(有害節足動物ではルリバエとなってるやつによく似てる)が結構採れました。
あと、昨日は大鹿村に行ったのですが、クモマトラフバエ大爆発状態で、黒川林道で、少なくとも100頭以上は確認しました。他にもハナアブもいろいろ採れたみたいですが・・・(ちょっと他人事モード・・急いで見る気がない・・)それよりも、今日の太平洋岸の海浜調査が気になってたので・・・
とりあえず、ネタはできたかな・・・
ゼニゴかと思ったら良く見たらハネボシスナニクの♀っぽい・・(ちょっと残念)
その他は・・・
ペキンニクバエ
コニクバエ
シリグロニクバエ
イソニクバエ
ミセラニクバエ(dux)
ナミニクバエ
タダ・・イエバエ
でした。(そっくりな顔してましたが、出すもの出したらえらい仰山に分かれました。)
イソニクバエとミセラニクバエはゲニはごっつう似てます同所的に出られると非常にめんどくさい・・・第5腹板を見るとイソニクの方が基部がずっと太いので見分けられます。
ハエ男様。
さすがは秘伝のエビダレですね。
ハネフリバエ科ですか、これも、総目録には1種しか載っていない科ですね。有害節足動物にルリバエが載っていて計2種。
本州にいるのは、ルリバエだけなのでしょうかね。
旧北区のカタログVol.9のOtitidaeを見ると、Physiphoraは載っていませんね。東洋区のカタログを見なくてはならないようです。
温暖化で東洋区のハエが上がって来たりして(^.^)
東洋区分布のハエは文献が少なく、見つかっても記載が簡単で困りますね。
東洋区のカタログもハナアブしか持っていないから借りてきてコピーせねば。
おっと、索引で調べたらUlidiidaeという科があって、そちらにPhysiphoraが載っている。
よくよく調べてみたら、自分で作った日本産双翅目科一覧
でOtitidaeはニセハネフリバエ科にしている。
どこから拾ってきた情報なのか記憶が無い。
埼玉県昆虫誌もOtitidaeがハネフリバエ科になっているし(^_^;)
同誌によると、Euxesta notatとPhysiphora demandataが分布している。なになに、素木の昆虫の分類に詳しく書いてあるって。この本は考えていなかった。
色々問題が増えたので双翅目図鑑も編集せねば(^_^;)
ネタが解った。
日本動物大百科の日本産双翅類科名表だ!
三枝先生の意向のようです。
私が書いた、双翅目図鑑の日本産双翅目科一覧も、旧北区のカタログや旧北区の双翅目のマニュアルとの科の整合性を注記しておかなくては(^_^;)
渥美半島の昆虫を調べた記録がIRAGO 1991に載ってるんですが、これにもゼニゴギンガクニクバエが出てることがわかりまして・・・悩んでます。きちんと毛から見ねば・・・
国会図書館NDL-OPACで調べたら
IRAGO=伊良湖(伊良湖自然科学博物館)と解りました。
現在は、ヤシの実博物館なんですね。
ゼニゴは北海道などのレッドリストに出てきますが、
最初、昆虫に載った時はヒコサンギンガクシマバエだったようですね。(昆虫学文献データベース)
ゼニゴの名の由来は?
それにしても、双翅目全体のWeb図鑑を作るとなると勉強になります。ハエ男様、御指導&補助宜しく願います。
双翅目談話会会員の吉田です。ご無沙汰しております。
最近本業のハチの方でいろいろやっていたので、双翅のほうはあまり狙っていなかったのですが、はなあぶ投稿用に標本箱を探していて1匹変なハナアブが見つかりました。
最初フタガタと思っていたのですが、脚や腹部の毛の色が違うようです。
ちょうど大阪市立自然史博物館で標本同定会があったので、前会長にみてもらったのですが、「即答できない」といわれました。
秋の双翅目談話会のときに文献を用意してくれるとのことでしたのでまた標本を持って行きます。
海浜性のハエを探しに行く予定がなくなってしまい、20号は結局時間切れとなってしまいました。
今週末には高知県まで行く予定です。
現在高知県遠征中ですが、すでに昨日あたりから、台風の影響で風と波が強くなっています。ハチはそれなりにいるのですが、ハエはヤドリバエを除くと、ようやくニクバエが1匹・・・。
Fauna Japonicaを持っていないので、今度国会図書館に行かなければなりません。
ゼニゴギンガクニクバエですが、江戸時代後期を代表する海運で財を成した豪商に、加賀藩の銭屋五兵衛(ぜにや ごへえ)がいます。紀伊国屋文左衛門の通称が紀文だったように彼の通称は銭五でした。加賀藩といえば石川県。石川県といえば金沢大学。金沢大学といえば堀克重先生に倉橋弘先生ですよね。
ギンガクニクバエのきらびやかな頭部と、海浜性であることにかけて、堀先生か倉橋先生が銭屋五兵衛にちなんだ和名をつけられたという可能性が高くはないでしょうか。
自分で書いた上の文を読み直していてふと気がついたのですが、ゴヘイニクバエのゴヘイも銭屋五兵衛のゴヘイかも・・・
ウミユスリカ様、御無沙汰しております。
さすが、博学のウミユスリカ様、銭屋五兵衛ですか。
さっそく調べて見ましたが、確かにその通りのようですね。
ゼニゴにゴヘイ、2種類も名前がつくとは、恐れ入ります。