撮影は2024年 10月3日です。
フクナガ様.
Syritta属は同定が難しく,雌雄共に写真での判別は困難です.
手持ちの標本が,thompsoniとpipiensしか有りません.
thompsoniは,雌雄共に腹部第2背板の斑紋は帯状で,中央部がやや暗化しても完全には中断されないようです.
本属の専門家であるLyneborg氏らは,
S. orientalis is a variable species, especially with regard to colour of the hind femora and of tergum 2.
と,orientalisの色彩での同定が難しいことを記しています.
写真のハナアブは,S.orientalisの可能性もありますが,台湾に分布しているS.indicaが沖縄で確認される可能性もゼロでは有りません.
分布:としては,
S. orientalis ヒメモモブト, 九州(宮ア), 南大東島; 台湾などの東洋区.
S. thompsoni ミナミモモブト, 八重山諸島; 台湾,インドネシア.
S. snyderi オガサワラモモブト, 小笠原諸島.
S. pipiens モモブト, 北,本,四,九,対馬, 五島列島; 全北区,ネパール, 他.
日本未記録種)
S. indica, 中国(広東省), 台湾,フィリピン等.
となっております.
参考文献
Lyneborg, L. & Barkemeyer, W. 2005. The Genus Syritta, A World Revision of the Genus Syritta Le Pelletier & Serville, 1828 (Diptera: Syrphidae). Entomograph 15. Apollo Books, Denmark. 224 pp.
岩ア郁雄. 2024. 宮崎県でヒメモモブトチビハナアブを確認. 月刊むし, (637): 28-29.
市毛様.
詳細な情報、非常に助かります。S. orientalisが変異に富んでいる上、
S. indicaまで可能性があるとなると種まで絞るのは非常に難しいですね。
鮮明な写真が無いにもかかわらず、とても丁寧なご説明ありがとうございました。