56350555
一寸のハエにも五分の大和魂・改
[トップに戻る] [通常表示] [アルバム] [留意事項] [ワード検索] [過去ログ] [旧過去ログ] [管理用]
1: 興味深い有弁類 (4) / 2: ニセジョウザンケイ? (1) / 3: アシマダラブユ亜属? (2) / 4: 4枚翅のハエ? (4) / 5: ヤドリバエの仲間だと思うのですが (2) / 6: ガガンボ類の幼虫でしょうか? (6) / 7: トゲヒメヒラタアブでしょうか? (2) / 8: 京都府で得られたショウジョウバエ (5) / 9: 房総半島海浜のツルギアブ科(不明種?) (3) / 10: 富士山のアブ (2) / 11: クシツノアブ科について (2) / 12: Eupachygaster tarsalisメス? (1) / 13: ネグロクサアブ?の抜け殻 (7) / 14: ミズアブ科?不明種について (5) / 15: ハナアブ科不明種 (3) / 16: Choerades amurensisでしょうか? (6) / 17: Tabanus属? (2) / 18: 無題 (2) / 19: 無題 (3) / 20: ヤドリバエの不明種につきまして (2) /


[ 指定コメント (No.10417) の関連スレッドを表示しています。 ]

ウルワシオドリバエ亜属 投稿者: 投稿日:2020/04/10(Fri) 02:26:55 No.10403  引用 
連続になりますがよろしくお願いいたします.
長野県松本市大滝山(標高2600m),2019年7月25日,体長6mmです.
山頂よりも少し下ったお花畑の葉の上にいました.
蛹の殻が右翅の先端に付いていて広がらず羽化不全になっていました.


Re: ウルワシオドリバエ亜属 投稿者: 投稿日:2020/04/10(Fri) 02:27:41 No.10404  引用 
左翅背面と左後脚前面です.

Re: ウルワシオドリバエ亜属 投稿者: 投稿日:2020/04/10(Fri) 02:28:36 No.10405  引用 
出先で脚を矯正せず,交尾器がよい角度で撮影できず申し訳ありません.

北隆館の新訂原色昆虫大図鑑IIIのp.427からを見ましたが分かりませんでした.
検索表では,後腿節は広範に暗色,翅長9mm未満(採集個体は約8.5mm),後脛節腹面の毛は脛節幅よりも短く,翼状突起は単一の先端なので該当なしになります.

もし翅長9mm以上ならば,後腿節は真直ぐで前腹面の刺状剛毛は無く,尾葉角は等幅で,翼状突起は先端が単一,
その後4番へ行きますが,前ふ節に刺状の刺毛を欠き,翼状突起の先端はとがり,翅端部のわずかな暗色部は縁紋と連続しない,となりますが,
オグロオオウルワシオドリバエにしては挿入器は黒色ではありません.

このようなわけで分かりませんでした.ご教示願えたらと思います.よろしくお願いいたします.


Re: ウルワシオドリバエ亜属 投稿者:三枝豊平 投稿日:2020/04/10(Fri) 17:43:42 No.10406  引用 
1.この亜属の蛹は記録はもちろん私も採集したことがありません.今回のように,たまたま脱皮を失敗した個体について,オドリバエ科群のいくつかの属の蛹の標本を持っていますが,Calorhamphomyiaは初めてで,大変貴重な標本です.何らかの方法で(その部分だけ翅を切って,全体を中性洗剤を入れたぬるま湯で軟化して,液浸標本として観察するなど)形態を詳細に図説する価値が十分にあります.
2.種について,検索されたR. optimalisが含まれる群の未記載種です.この群には東北地方に1種,関東北部から東北南部にoptimalis,中部山岳地帯に3種,中国地方に2種,九州及び四国に1種を私は調べています.今回の種は中部地方の2000-2500mの高地に生息していて,R. optimalisによく似て,phallusが黄色の種です.今回の個体は後腿節前腹面の刺毛の発達がやや日本アルプスの集団より弱い感じがします.北アルプスの穂高岳などにはこれよりやや大型の種(オドリバエ科としては世界最大),上高地などには第7腹節の突起が扁平でへら状の種が生息しています.
Calorhamphomyia亜属はかなり前に既知種を含めて30種余りの交尾器,脚などの作図や記載を終わっているのですが,その後15種ほど新しく採集していて,これの作図を終わってから発表しようと,それが叶わず,年月が経ってしまい,同好の方々にご迷惑をおかけしています.

Re: ウルワシオドリバエ亜属 投稿者: 投稿日:2020/04/10(Fri) 20:28:34 No.10409  引用 
三枝先生

ご回答くださりありがとうございます.未記載種の差異や分布についての貴重な情報をお知らせくださり感謝いたします.大滝山は北アルプスの中でも上高地のすぐ近くですので,他にも教えてくださった種などが得られるかもしれません.去年初めて案内してもらい訪れましたが,今年以降も採集を続ける予定ですので,オドリバエ科もよく探したいと思います.

蛹につきましては,貴重なものであるとの事で驚きです.偶然見つけることができて幸運でした.ぜひ先生のご研究に用いてくださればと思います.お届けする方法をご指定いただければ,お送りしたいと思います.よろしくお願いいたします.

Re: ウルワシオドリバエ亜属 投稿者:三枝豊平 投稿日:2020/04/11(Sat) 21:06:23 No.10414  引用 
Calorhamphomyiaの蛹殻をお送りいただけるとのこと,大変貴重なものを有難うございます.すぐに研究にとりかかれませんが,それでよろしかったらよろしくお願いします.私の住所などは,North American Dipterists SocietyのhomepageでFLY TIMESが見れます.ネットでFLY TIMESと検索すれば出てくるはずです.それのiSSUE 47を開くと,2ページにDeuterophlebiaの記事を載せています.これをご覧になればわかりますので,調べtげ見てください.

Re: ウルワシオドリバエ亜属 投稿者: 投稿日:2020/04/12(Sun) 22:04:25 No.10417  引用 
三枝先生

お届け先が確認できました.お送りする準備をします.ありがとうございました.

処理 記事No 暗証キー

- Joyful Note -
- Antispam Version -