ちなみに顔(触角)はこんな状態です。
翅脈図も載せておきます。
inaensis 様.
現物を見たことがないのであまり自信がないのですが,翅脈と♂交尾器からすると,Therevidaeツルギアブ科のProcyclotelus elagans Nagatomi et Lyneborg, 1987 トガリツルギアブに該当するのではないかと思います.
トガリツルギアブは,体長7-12mmで,本州〜九州及び対馬に分布する種類ですが,近畿・中国地方以外での記録は初めてと思われます.
茨城@市毛 様
素早いご回答ありがとうございます!
翅脈と交尾器の形態からProcyclotelus elagans Nagatomi et Lyneborg, 1987 トガリツルギアブが該当であろうというご判断にも恐れ入りました。
さっそく文献を調べてみましたが、おそらくこの種かその類似種だと思い、腑に落ちました。触角の第3節以遠は採取時に脱落してしまったのかもしれません。文献でもこの部位が取れている写真が載っていたりするので、取れやすい構造なのでしょうか。
科の同定には原色昆虫大図鑑第3巻の科の検索表を参照していますが、ツルギアブ科Therevidaeは「M4脈をもち、M3と独立して翅縁に達する」という記述がなされているため、翅脈からこの種はそこに該当しないものと思い込んでいましたが、微妙なニュアンスに含包されていると言うか、大きく見ると含まれるものもあって、それがわかるかどうかが経験の差というものなんだな、と痛感しております。
今後とも勉強させていただきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
追伸―今回のツルギアブですが、トガリツルギアブの原記載を読み込んでみて同定できそうでしたら、然るべき所へ投稿したいと思います。
inaensis様.
日本産ツルギアブ科については,
永冨 昭・大石久志, 2000. 日本産ツルギアブの同定. はなあぶ (9):1-32.
に解説されていますので,併読するとわかり易いと思います.
茨城@市毛 様
追加の文献の情報もありがとうございます.早速取り寄せて読んでみたいと思います.