推定されたとおりアシナガバエ科の1種で、ホソアシナガバエ亜科SciapodinaeのSciapus属の1種です。
未記載種か既知種かの判定は私にはできません。しかし、本種またはこれにきわめて類似した種は海岸などの乾いた砂地の砂上またはそのような場所の植生上を生活場所にしているものです。
Sciapusの種は一般に光沢ある金緑色ですが、本種は灰色の霞がかかったような色彩で、砂上に静止しているときは、大変砂と紛らわしく、見つけにくいものです。また、Sciapodinaeのほとんどすべての種は草や背の低い樹木の葉上を生活場所にしており、湿地などの関連が少ないものです。
こんちは。
近所の河川敷にいるSciapus sp.です。
画像の種はアシナガバエとしては大きい方なので、かっこいいです。
田中川さんの種のような灰色っぽい種は見たことがありませんので、是非本物を見てみたいです。
ではまた。
三枝豊平様、いつもありがとうございます。ホソアシナガバエ亜科に関する情報はネット上からは何も得られませんでした。三枝様からの情報は本当にありがたいと思います。
このハエはあっという間に姿が消えて、どこへ行ったのかが分かりませんでした。三枝様からの情報を元にまた探してみます。
バグリッチ様のアシナガバエは標本なのにすごく綺麗ですね。こちらこそ、綺麗な本物を見てみたいものです。
Sciapus属のハエはこれから高温期になると、林縁などの日当たりのよい広い草本類や潅木の葉の上で活発に活動しているのが、ごく普通に観察できます。緑の多い場所では人家の庭先にも普通にいます。日本に相当多数の種が生息していますが、ほとんど未研究です。
草の上を活発に歩いたり、すぐ別の葉に移動するので、撮影は必ずしも簡単ではないでしょう。これらは草の上にいる小型の軟弱な昆虫(アブラムシ、コナジラミなど)を捕らえて摂食します。摂食中は比較的動きがないのでこのようなチャンスを狙うといい写真がとれるでしょう。
なお、同じホソアシナガバエ亜科のマダラホソアシナガバエ(マダラアシナガバエ)Condylostylus nebulosusは翅に斑紋があり、より大型なので、撮影対象としては適当です。本種は多くのSciapus属の種とは異なり、どちらかと言えば半日陰のような場所の葉上で生活しています。
Sciapodinaeの和名はヒゲナガアシナガバエ亜科の名称もあります。これは触角刺毛が他のアシナガバエ科の種に比べて細く長いことに基づいているのでしょう。私は本亜科の種が細長い腹部と著しく細い脚をもつことからホソアシナガバエ亜科と呼んでいます。
三枝豊平様、Sciapus属の生息に関する耳寄りな情報ありがとうございます。
また、亜科の名称の違いについてもようやく理解することが出来ました。