マレーゼトラップのサンプル 投稿者:分類学徒 投稿日:2016/10/08(Sat) 18:14:19 No.9667 寄生蜂の分類をしている者です。今やっているグループが、ちょうどまとめられそうなので、来年からDipteraに転向しようと考えています。が、まだまだ昆虫学を勉強中の身です。 さて、Dipteraの勉強がてら、マレーゼの70%エタノールで固定したサンプルをマウントしているのですが、翅がハチのようにうまい具合にならず、クシャクシャになってしまいます。 そこで、これをイソプロピレンアルコールに一晩つけ、キシレンに10分ほど通し、キシレンをティッシュで吸い取り、キシレンを完全に蒸発させると画像のように割合、きれいに翅が広がるのですが、各パーツがかなりもろくなり、体色も白っぽくなってしまいます。 そこで質問として、 ・私の行っている上記の方法はベターか? ・間違っているなら、よりよい方法は無いか? 以上の点をご教示願えないでしょうか? よろしくお願いします。 添付:9667.jpg (73KB) Re: マレーゼトラップのサンプル - 茨城@市毛 2016/10/09(Sun) 00:38:59 No.9668
分類学徒 様. 双翅目ですと,セルソルブ・キシレン法が良く使われているようです.薬品が入手可能ならHMDSの方が簡単にできます. どちらの方法でも,翅の伸展は種類や個体により様々です. また,長期間アルコールに浸かっていると色が抜けて脆くなりますので,可能な限り早くソーティングして,必要な個体を優先的に乾燥標本にすることです. 大原賢二. 1983. Yellow Pan Trapによる採集去と,アルコール液漫標本を乾燥標本にする方法. まくなぎ 10:21-24. Heraty, J., D. Hawks, 1998. Hexamethyldisilazane- A chemical alternative for drying insects. Entomological News 109:369-374. Re: マレーゼトラップのサンプル - 分類学徒 2016/10/09(Sun) 11:57:39 No.9669 茨城@市毛 様 ご教示ありがとうございます。 我が研究室では、基本的にソートしたものを冷凍庫に入れているので、変色は防げているようです。が、脆くなりやすいとのこと。貴重な情報ありがとうございます。 文献も当たってみます。 |