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ヒメカバエ科でしょうか? 投稿者:Campsicn 投稿日:2012/04/24(Tue) 20:14:17 No.7651
いつもお世話になっております。

4月24日に兵庫県神戸市の川辺で採集した種です。
林縁に近い上流域でしたが、この種が比較的多く見られ、雌雄各数個体ずつ得られました。体長は約4mmです。

原色昆虫大図鑑の検索表ではヒメカバエ科となりましたが、本掲示板でも写真が出ていない科で、同定にあまり自信がないので、ご意見をお聞かせください。

Diptera.infoでMycetobia pallipesの画像を見てみましたが、翅脈などが異なるように見えます。そもそも日本のヒメカバエ科は何種類くらい確認されているのでしょうか…?

添付:7651.jpg (84KB)
Re: ヒメカバエ科でしょうか? - 三枝豊平 2012/04/26(Thu) 00:05:06 No.7653
実物を顕微鏡下で観察しないと確実なことは言えませんが,キノコバエ科のBoletina属の1種であることは間違いないと思います。更に正確な同定を希望されるのでしたら,♂の標本(写真の個体も♂です)を送ってもらえば可能です。

Re: ヒメカバエ科でしょうか? - Campsicn 2012/04/27(Fri) 01:59:37 No.7655
三枝先生

コメントありがとうございます。キノコバエ科なんですね。名前からは河川にいるイメージがなかったので、少々意外に思っております。

Boletina属の1種ということまでわかって嬉しい限りです。

Sasakawa and Kimura (1974) の検索表ではB. takagiiあたりに落ちましたが、交尾器の見方が今ひとつわからず、自信はありません。参考に、あまり鮮明でない写真ですが、交尾器の画像を載せます。

確実に種まで同定できると非常に有難く思いますので、ご迷惑でないようでしたら、標本をお送りして見ていただけると幸いです。ところで私は標本の送付の経験がないのですが、どのように送ればよろしいでしょうか。

過去スレッドで「キノコバエは油がしみだしやすい」ともあり、三角紙でよいものか思案しております。送付方法についてもご教示いただけると幸いです。お手数をおかけして申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。


Re: ヒメカバエ科でしょうか? - 三枝豊平 2012/04/27(Fri) 17:25:25 No.7656
Campsianさん:ご質問などに答えた文章を入力したのですが,なぜか2回も掲示板から拒否されて(単語に具合が悪いのが入っていたのでしょう)しまったので,添付書類にしました。そちらをご覧ください。三角紙標本の送り方。昆虫の外部形態の観察法などを書いてあります。

後記:拒否された原因を管理人さんにお尋ねしたら,文中の「カップヌードル」の「ヌード」が引っかかったのだそうです。投稿する前にワードなどで作文した方がよさそうですね。
後記を投稿後にみましたら,ヌードは禁止用語から排除されたのでしょうか,後記が許可されました。


Re: ヒメカバエ科でしょうか? - Campsicn 2012/05/01(Tue) 10:05:25 No.7669
三枝先生

返事が遅れて申し訳ありません。

大変わかりやすい解説をありがとうございます。交尾器等の処理方法については、これまで詳細な手順を知らなかったので二の足を踏んでおりました。近いうちに必要なものを揃えて、是非挑戦したいと思います。

標本についても近日中にお送りしたいと思っておりますが、送付先は何方にすればよいでしょうか? 何度もお手数をおかけして申し訳ありません。よろしくお願い致します。


Re: ヒメカバエ科でしょうか? - 三枝豊平 2012/05/02(Wed) 09:05:05 No.7674
前の投稿に添付した昆虫の外部形態の観察方法で,苛性カリや苛性ソーダを使う場合には,これら,とくに熱したものはタンパク質など溶かします。うっかり皮膚につくとぬるぬるしますが,これはその部分が溶けているためです。また毛織物につけると,繊維が溶けて穴があきます。つけないことが大事ですが,ついてしまったらすぐに水で十分洗って,酢でいいから少量ぬって中和し,さらに水洗してください。指先についたのを十分に洗い流しておかないで,その指で眼などをこすると炎症を起こすので特に注意してください。

Re: ヒメカバエ科でしょうか? - 三枝豊平 2012/05/10(Thu) 12:06:14 No.7685
Campsionさんから標本が送られてきまして,♂交尾器を詳細に検討した結果,Boletina属のBoletina nigricans Dziedzickiであることがわかりました。本種は英国から日本まで広く旧北区に分布しており,日本からはSasakawa, M. & Kimura, T. (1974)によって北海道,本州,九州から記録されています。今回の標本の♂交尾器の簡単な画像を載せておきます。

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