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マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ 投稿者:りゅうひ 投稿日:2010/11/24(Wed) 12:14:26 No.6618
関東同定会に参加されました皆様、お疲れ様でした。
今回は地元栃木県で開催とのことで、できる限りお手伝いをさせていただきましたが、いたらぬ点がありましたことお詫び申し上げます。
さて、お尋ねさせていただきたいのは、栃木県北部の林道に8月〜9月にかけて設置したマレーズトラップで得られたハエです。アルマンキアブモドキなどとともに3個体捕獲されていました。なさけないことにfamiliyもわかりません。ご教示いただければ幸いです。体長約9mmです。よろしくお願いいたします。

添付:6618.jpg (89KB)
Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - アノニモミイア 2010/11/24(Wed) 18:56:48 No.6621
ハネオレバエ科Psilidaeと思いますが、今直ちに正確な同定結果を示すことができません。

Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - りゅうひ 2010/11/29(Mon) 19:09:02 No.6623
アノニモミイア先生
ご無沙汰いたしております。ご返信ありがとうございました。
このハエについて、後程私信させていただいてもよろしいでしょうか?


Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - アノニモミイア 2010/11/30(Tue) 12:03:32 No.6624
りゅうひ様。どうぞご連絡ください。

Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - ezo-aphid 2010/12/07(Tue) 11:45:31 No.6645 ホームページ
岩佐教授に照会したところ、「Loxocera(Platystyla) sp. near monstrata と思われるが、画像だけでは種名までたどり着けない」とのことでした。興味をひかれたようでしたので、標本送付をお覚悟のうえで、帯広畜大の岩佐教授にご相談なさってはいかがでしょう?

Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - ezo-aphid 2010/12/07(Tue) 11:54:31 No.6646
関連文献を入れそこないましたので、載せます。

http://ci.nii.ac.jp/els/110004022061.pdf?id=ART0006278147&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1291688767&cp=


Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - ezo-aphid 2010/12/07(Tue) 13:32:03 No.6647
すみません。参考文献の引用に失敗しましたので、6646は削除してください。この文献は、Ciniiのサイトで「 Loxocera Kuril 」で検索すると出てきます。

Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - りゅうひ 2010/12/07(Tue) 18:54:38 No.6649
ezo-aphid様
ご返信誠にありがとうございました。
また、お申し出誠にありがたい限りです。
実は標本は今はアノニモミイア先生の元にあります。
岩佐先生の見解と同じ見解をいただいておりまして、いずれも♀個体ですので、来年またマレーズトラップをしかけて♂個体を得ようと思っています。


Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - ezo-aphid 2010/12/07(Tue) 20:05:50 No.6650
りゅうひ様
 落着済みとは知らず、差し出がましいことををいたしました。得られているLoxoceraの標本数は、まだまだ少ないようです。発生環境が限られるものなのでしょうかねぇ。


Re: マレーズトラップによって捕獲された謎のハエ - アノニモミイア 2010/12/12(Sun) 13:45:25 No.6653
同定結果をりゅうひさんにお知らせして、この場所に示さなかったので、ezo-aphidさんに余計の手数をかけました。

りゅうひさんから送られてきた昆虫は、岩佐光啓氏が記載したLoxocera (Platystyla) monstrataに極めて近縁の未記載種です。L. monstrataとは、

1.体色がほぼ全面的に黒色ないし黒褐色(頬と中胸のkatepisternumが広範に黄褐色)。(L. monstrataでは広範に黄色)。
2.脚は黄色、後脛節の先2/3が暗褐色(L. monstrataでは中、後脛節が淡褐色)。
3.体長が♀で11mm(L. monstrataでは8mm)
4.翅は透明、翅のr-m横脈より先の中室前縁脈から後縁脈にかけて、これらを取り巻くように翅膜は特徴的な褐色条をあらわす(L. monstrataでは翅は透明で淡褐色を帯びる)。
5.翅は8.5mm(L. monstrataでは5.5-6mm)
6.平均棍は黄白色(L. monstrataでは淡褐色)。

の諸点で顕著に異なり、採集時期も8月から9月にかけてで、L. monstrataと同時期であるために、季節型とも考えられません。

なお、Platystyla亜属の模式種であるヨーロッパのL. (P.) hoffmannseggi Meigen, 1826、は胸部が今回の種と同様に光沢ある黒色ですが、本亜属に特徴的な触角刺毛(arista)が白色で白い毛でおおわれ、また第1-3腹節が橙色、さらに触角の基部の2節がかなり長いので、今回の種とは異なります。

3頭とも上記形質を等しく保有しますので、♀のみでも記載可能ですが、りゅひさんの来季の成果に♂の採集を期待してからにしたいと思います。


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