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ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/03(Mon) 16:43:40 No.5805 ホームページ
朝、学校で虫撮りをしていると偶然出会いました。ハキリバチが巣を作った竹筒の出入り口付近に
ハエ3匹がいました。固まっている、そして1匹は羽化直後で羽が伸びていなかったので
ハキリバチ寄生のはずです。

「ハキリバチ ヤドリバエ」「ハキリバチ ヤドリニクバエ」で調べましたがこのような話は見つかりませんでした。
同定依頼ではありませんが、こんなハエもいるという具合で貼ります。7月27日、札幌市

添付:5805.jpg (72KB)
Re: ハキリバチに寄生するハエ - zatou 2009/08/03(Mon) 16:48:00 No.5806 ホームページ
羽化直後の個体です。見ていても変化がなかったのが、ある時一気に羽が伸びて形は
他の個体と同様になり、それから1時間ほど経つと体色も濃くなり、そのうちいなくなりました。


Re: ハキリバチに寄生するハエ - zatou 2009/08/03(Mon) 17:16:45 No.5807 ホームページ
上2個体とは別の個体です。1枚目とは体色が違いますが同種でしょう。別々に見ていたら別種と思いそうです。

Re: ハキリバチに寄生するハエ - zatou 2009/08/03(Mon) 17:18:17 No.5808 ホームページ
2枚目の個体が固まったものです。体色は3枚目と同様でした。

Re: ハキリバチに寄生するハエ - アノニモミィア 2009/08/03(Mon) 18:38:39 No.5810
ヤドリニクバエ,Metopiaで検索してみてはどうでしょうか。

Re: ハキリバチに寄生するハエ - ハエ男 2009/08/03(Mon) 22:37:50 No.5814
雰囲気は〜ギンガクニクバエと呼ばれる群に似ていますね。

いわゆるヤドリニクバエ類関連の文献タイトルは下記の通りです。

Studies on the Calypterate Muscoid Flies from Japan XI : Subfamily Agriinae (Diptera, Sarcophagidae)

STUDIES ON THE CALYPTERATE MUSCOID FLIES FROM JAPAN IX. SUBFAMILY MACRONYCHIINAE (DIPTERA, SARCOPHAGIDAE)

STUDIES ON THE CALYPTERATE MUSCOID FLIES FROM JAPAN VII. REVISION OF THE SUBFAMILY MILTOGRAMMINAE (Diptera, Sarcophagidae)
Kurahashi Hiromu

このグループは情報が少なく、結構微妙な種も多く、現物の♂ゲニを抜いて見て初めて確定できるものも少なくありません。

上記文献はCiNiiでPDFでDL可能です。


Re: ハキリバチに寄生するハエ - 猫又 2009/08/04(Tue) 08:32:46 No.5817
おお〜!!、ヤドリニクバエの仲間ですね。でも、見たこと無いタイプだなあ・・・ギンガク(Metopia属)とは、ちょっとイメージが合わない気がします。何だろう?。種名が気になりますが、採集はされてますか?。♂ならばハエ男さんご紹介の文献で同定できるかもしれませんが、♀だと難しいですね(私もわかりません・汗)。標本があるけれどご自分では同定出来ないという場合は、お知らせいただければ専門家へ同定依頼の取り次ぎをすることも可能です。

ハキリバチに寄生するハエの観察記録は・・・岩田久二雄氏の著作にあったかな?なかったかな?、ちょっと調べてみます。

ヤドリニクバエと寄主のハチの関係については、まだまだわからないことだらけなので、些細なことでも記録しておく価値があります。今回のzatouさんの観察も、もしハエの正体がわかりましたら、はなあぶ誌にご投稿願いたいです。


Re: ハキリバチに寄生するハエ - zatou 2009/08/04(Tue) 15:24:38 No.5825 ホームページ
アノニモミイア様、ハエ男様、猫又様
ヤドリニクバエっぽいとは思っていましたがそうなのですか。Metopiaで検索しましたが情報が少ないようでした…と思ったら
やはりよくわかっていないのですね。ひょっとして確保した方がいいかもしれない と思ったらした方がよいですね。
見られる保証はありませんが、また見られれば捕まえておきます。
ご解説ありがとうございました。


Re: ハキリバチに寄生するハエ - 猫又 2009/08/08(Sat) 12:30:31 No.5847
もう少し調べてみました。
もし、竹筒の主がハキリバチに間違いないのであれば、ヨコジマコバネニクバエ(ヨコジマコバネヤドリニクバエ・古くはハキリバチヤドリバエとも)の可能性があります。ただし、この種は北海道からの記録がありません。やはり標本がないと確実な同定が出来ず、記録にも残せませんので、今後ハキリバチが営巣しているのをみかけたらハエがまとわりついていないか注意してみて、ハエがいれば出来るだけ採集してください。

この掲示板のNo.2805に書いてますが、岩田氏の著作に登場するハキリバチ寄生のヤドリニクバエは「ハキリバチヤドリバエ(ミルトグランマ・タカノイ)」で(自分で書いたのに忘れとったがねー)、ざっと見直しましたが他には無いようです。これは、Kurahashi(1970)で記載されたMiltogramma takanoiであり、後にMiltogramma angustifronsのシノニムとして処理されてます。双翅目web図鑑のリストではCylindrothecum angustifronsとなってますが、これはCylindrothecumを独立属とするか、Miltogramma属の亜属と位置付けるかの見解の相違によるもののようです。どちらが適切かは・・・私は分類屋でないのでわかりません。

さらに、Cylindrothecum angustifronsでweb検索をしてたどってみたところ、兵庫県立人と自然の博物館の所蔵標本にヨコジマコバネニクバエ Cylindrothecum angustifrons があるのを見つけました。標本の写真を見ると体型や柄が似ていると思います。
http://www.nat-museum.sanda.hyogo.jp/webmuseum/hhdb.cgi
(直リンクは出来ないようなので、検索キーワードに和名か学名を入れて検索してください)

え〜と、この手の話は調べ出すとキリがないのでこのくらいにしておきます。
生態に関して興味があるならば、自然観察者の手記やファーブル昆虫記をお読みになることをお勧めします。
web検索ではMegachile(ハキリバチの属名)を加えてみると面白いかもしれません。


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