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ケバエのなかま? 投稿者:かわかみ 投稿日:2008/01/28(Mon) 16:18:24 No.4200
2006年5月15日に岐阜県山県市で撮影したものです。
まったく見当がつかなかったのですが、ケバエの
なかまのような気がしてきました。いかがでしょうか?
よろしくお願いいたします。

添付:4200.jpg (57KB)
Re: ケバエのなかま? - アノニモミイア 2008/01/28(Mon) 19:06:14 No.4201
双翅目の名称などをお尋ねになる場合は,いま少しピントの合ったシャープな写真を掲載してください.少し前のショウジョウバエ(?)の方の写真も本来は同定不能ですが,なぜかハエ男さんが久しぶりに寛容な態度でDrosophilaではないだろうか,などとお答えになっていますが,この写真では実際のところショウジョウバエ科であるというキーキャラクターは全く見えていないといえます.それとハエ男さんがおりおり注文をされていますが,双翅目の同定には体の剛毛の数,配列,方向などや,翅脈の詳細が必要で,さらに撮影された場所や年月日も参考になります.種のレベルでの同定には♂の交尾器などの詳細な構造を見る必要もしばしばです.掲示板で同定を依頼される場合は,答える人は標本を見ることができないので,なるべく詳細な写真やデータがあればより詳しい同定が可能になります.

前置きが長くなりましたが,今回の写真は全体の印象からケバエ科であろうと思います.これもケバエ科のキーキャラクターは写真では全くでていませんが,多くの標本を見てきた経験から全体的な印象として,おそらく,あるいは確実にケバエ科であろう,といえるわけです.多分,ハエ男さんもショウジョウバエの質問には,このような考えでお答えになっていることと思います.

なお,不鮮明な写真ですが,前脚の脛節の先端に刺があるようにみえますので,この形質があるとすれば,ケバエ科のBibio属ということになります.


Re: ケバエのなかま? - かわかみ 2008/01/28(Mon) 20:11:24 No.4202
アノニモミイアさん、こんばんは。
ピンボケの写真にもかかわらず、ご検討ありがとうございました。


双翅目の同定について - ハエ男 2008/01/29(Tue) 18:17:38 No.4203
前にも別の掲示板や当BBSでも書いたのですが、同定できる画像と生き生きした画像は全く別物で、見るべき場所が見えないとどんな専門家でも同定は出来ないということになります。

では「見るべき場所はどこなんだ」ということになりますが、それは「その種が新種として発表されたときに書かれた記載論文の各形質の部位を見る」または「検索表として出されたものに出ている形質の場所を見る」ということになります。

しかし、現在一般向けに普通に販売されている図鑑やガイドブック等ではこれらの情報はほとんどわからないというのが現状です。
チョウやクワガタなどで行うパっと見的絵合わせ同定ノウハウは双翅目ではほとんど使えないと考えて良いと思います。(毛の数や毛の向きで同定するなんてことはチョウやクワガタでは考えられない話ですし・・)

とりあえず、背面、頭部背面、頭部正面、脚、翅脈などがわかるようになっていると画像のみでも種までの同定できる可能性が高くなります(♂交尾器を見ないと同定できない種も多いので、生態画像では出来ない場合も多いので注意が必要です。)

また専門家の方々にお願いですが、まだまだ双翅目の同定ノウハウは一般の方々には浸透、理解されていないというのが現状だと思いますので、いろいろなところでそういう話を出していただけますと、双翅目への理解や楽しみ方も深まってくるのではないかと思います。

かわかみさん>当BBSは双翅目の専門家もかなりの数の方が見てくれていますので、時にはちょっとこわい表現もあるかもしれませんが、また投稿してください。
研究者側も一般の方々の撮影した画像にとてつもなく重要ものがある場合があり、これらの情報に注目していて、時には学術上重要な発見になる場合があります。
当BBSはそういう意味でも、一般の方々と専門家の仲立ちが出来ればよいなあと考えています。

(同定に関する元凶は昔の怪獣TVで怪獣や怪しげな生物を本を見てパッと名前を調べちゃうえらい先生方なのではないかと思ってます。これで、生き物は種名がすぐわかるものだと勘違いされてる方がすごく多くなった気がしてますし・・・)


Re: 双翅目の同定について - かわかみ 2008/01/30(Wed) 00:07:39 No.4204
ハエ男さん、こんばんは。昆虫についてはチョウやトンボのような図鑑で分類できるグループと、そうでないグループがあって、多様性が大きく、形態が似たものについては、専門家(プロ)とアマチュア、素人の間に、大きなギャップがあるように
感じられます。
一般の人が、個別の記載論文を集めて見分けるのはまず困難なので、こうした専門家と一般の人々をつなぐサイトは、ネット時代に可能になった、新しい方向性(可能性)だと思います。
昆虫の生きた姿をできるだけ美しく撮影したいというのが願いですが、撮影された被写体が誰なのか、すなわち、名前はたいへん重要です。名前がつくとそれで検索していくと生態情報などこれまでの知見が集められるようになります。生態写真から種まではわからなくても、属レベル、場合によっては科のレベルでもどういう生き物なのかある程度はわかります。種までわかるグループ、属まで、あるいは科までなのかといった情報自体、市販されている図鑑などからは読め取れないことがあります。ハエ男さんなど、詳しい方にコメントをいただいて、少しずつですが、昆虫の世界がわかってきました。これからも投稿させていただきます。よろしくお願いいたします。


大変こわいネット検索 - ハエ男 2008/02/01(Fri) 18:49:19 No.4221
双翅目関連の情報についてはネット検索という方法はよほど気をつけないとガセネタ(誤同定による誤った情報)をつかまさることになります。(個人のサイトやブログなどでは交尾器を見ないと同定できないはずの種でも、種名が堂々と出てますし・・)

きちんとしたサイトは必ず参考文献を明記してあります。(しかし一般的な保育社や北隆館、学研、などの図鑑だけしかでていないような場合はかなり怪しい・・同定精度に難ありと考えた方が良いですね。)同定に使用した文献の明記または同定者氏名が明記されているサイトは、もし怪しい点、間違い等があっても、それを追跡検証できるので、かなり信用度は高く、参考にすることは出来ます。

現在のネット上では、このガセネタを検索して、引用、参考にして、間違った情報が公開されてしまうという悪循環が起こっているので困っています。


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