不明ヤドリバエ 投稿者:虫キョロリス 投稿日:2024/12/16(Mon) 01:42:05 No.11803 こんにちは. Hamaxiaの投稿をしたときに言及した正体不明の緑色のヤドリバエです. (後小盾板の隆起があるので,ヤドリバエ科なのではないかと思っているのですが,もしファミリーの時点で間違えていたらすみません,ご指摘ください.) 緑色のヤドリバエとはいっても,有名なJanthinomyiaやChrysosomopsisほど強い光沢ではなく,何か渋い雰囲気があります.大分県の方が送ってくださった標本ですが,翅がくるまっていたり,胸部・腹部の毛が多数脱落しており,残念ながら状態は好ましくないです. 特徴としては,(1)身体が緑色の金属光沢を持つ (2)触角刺毛は無毛 (3)outer vertical setaeを欠如 (4)触角が頬より短い (5)側顔は全長にわたって被毛 (6)顔面の形状が独特 (7)口器が極めて短い(palpusもない?) (8)presutural acを欠く (9)腹部背面に剛毛が一切ない?(軟毛のソケットしか見当たらない) (10)r4+5室はpetioleを持つ (11)M脈屈曲部はr-m脈の2倍以上の長さの小枝を持つ などが挙げられます.このうち(1)と(4)の2つの特徴だけで,すでにMosch webで該当属なしとなります.他の形態も非常に珍奇です. 未知属や未記載属の可能性もあるのでは,と考えているのですが如何でしょうか? 今夏の談話会の同定会で大宮さんが持ってきていらっしゃった謎の緑色ヤドリバエと,もしかして同じものでしょうか?あのとき、私は一瞬見ただけだったので、全く覚えていません… 2024.06.16. 大分県. 添付:11803.jpg (88KB) Re: 不明ヤドリバエ - 虫キョロリス 2024/12/16(Mon) 01:49:04 No.11804
別角度からの写真です. 他に,同じような標本を持っている方いらっしゃったら,お教えください. Re: 不明ヤドリバエ - 虫キョロリス 2024/12/16(Mon) 01:56:52 No.11805 本個体は雄だったので,つい先日,ゲニの観察もしました.破損しないか不安でしたが,うまく生殖節だけくり抜いて,乳酸の中に入れて溶かして解剖できました.交尾器自体はとても珍奇な形をしているわけではありませんでしたが,シンプルな形態に思えました.syncercusやsurstyliの大まかな雰囲気は,No.8601のEutrixopsisとかに似ている?(系統的に全然別ですがSiphonaとかも案外似ている?)ように感じています.ただ,素人の感想なのであまり当てにはしないでください. phallusはEutrixopsisとは明らかに違いました.結局どのあたりの系統なのかあまり検討がつきませんでした.何者なんでしょう? (そもそもヤドリバエで合っているかさえ少し不安です) Re: 不明ヤドリバエ - 大宮 2024/12/17(Tue) 19:48:32 No.11806 虫キョロリス様 同定会では自分の標本もゆっくり見ていただけるとよかったですね.またの機会に. 同じ種だと思います.今まで自分が採った中で一番わけの分からないものです. 1♀, 岐阜県揖斐郡揖斐川町, 2020年9月, 体長10mmm. 標高900mくらいのブナ帯で,曇天のなか捕虫網に飛来した1頭だけです. ヤドリバエ科だとは思うのですが,全く見当がつきません. 標本は博物館に持って行き,今は手元にないのですが,気門の辺りを見てもワラジムシヤドリバエ科ではなかったはずです. 頭部を前から見るとヒツジバエ科に似たところもありますが,額嚢溝は平行です. またメスが採れたら,しばらく生かしておくと産卵・産仔するかもしれないので,どんな形態のものが出てくるか見てみたいと思っています. Re: 不明ヤドリバエ - 虫キョロリス 2024/12/21(Sat) 12:33:19 No.11808 大宮様 返信ありがとうございます.やはり同じ種のようですね. 私も最初,もしかしてヒツジバエ科だろうかと一瞬疑ったのですが,やはり違いますか…謎ですね… 私が頂いた個体に関しては,どうやって採集したのか,まだ採集した方に訊いていないのですが,ラベルに鶴見岳と書いてあるので,同じように標高の高いもので得られたものかもしれません. そう簡単には追加個体は得られないかもしれませんが,私も探してみようと思います. とても変わった種なので,幼虫の形態や生態もとても気になります. |